レースを楽しむために

■この記事は、Sim-Racer.NetのLevel-Rのページに掲載していたものです。

序章

 競っていて、ストレートで前の車が蛇行・・・、真横に並ぼうとすると壁に寄せてきて接触、双方ガッカリ・・・なんてこと、ゲームではありますよね。
全員がレースのルールを知って走っている訳では無いので仕方ありませんが、より多くの人に、テールトゥーノーズやブレーキング競争、クロスラインやサイドバイサイドの楽しさを知って欲しいので執筆しようかと思います。(あくまで本格的な実際のレース、リアルなレースを楽しみたい人向けで、独自にルールを設けて楽しんでいる方はそれでけっこうだと思ってます。 また、WTCCやNASCARなど、一部レースで場合によっては軽い接触による順位争いもあるレースがあることも事実ではあります・・・が。)
 まず、4輪レースのルールは灰色な部分が多いと思われがちですが、基本さえ覚えればさほど難しいものでは無いのです。
 その基本ですが、信じられないかもしれませんが「他車の進路の妨害をしてはいけない」というのが大原則です。
F1や日本のスーパーGTなど、一部のとても大きなお金(スポンサー、CMやテレビ中継料)がからむトップカテゴリーのレースなどでは、スリリングな争いを演出する為に、あえてグレーということになっているのですが、彼らプロのドライバー達は、ちゃんと下のカテゴリーでクリーンなバトルの数々を身に着けた上でああいったギリギリのバトルを演じているのです。
上で書いたようにストレートで蛇行などもってのほか、実際のレースで行うとすぐに白黒旗をふられます。
 じゃー、後ろから速い車が来たらどーするの?って思われるかもしれませんが、「抜かれたくなければ速く走る!」というのが答えです。
 例えば2コーナーが遅い車に乗っているとしたら、1コーナーで早くアクセルを入れられるコーナリングを心がけて抜かれないようにします。
それでも2コーナーでインに入られそうだと言うのであれば、1コーナーをたち上がる際、すぐに2コーナーのイン側へラインを取り(蛇行では無く)イン側をキープして走ります。
がんばっていたけどやっぱり2コーナーでインに入られてしまったら、すかさずクロスラインでぬき返します。
 こういったテクニックがたくさんあります。
ゲームの場合、競う車種によってはスピード差があまりにもあって上記の駆け引きが殆ど意味をなさない場合もありますが、それは仕方の無い事と割り切りましょう。

本当のバトル・・・

 当たり前の事ですが、同じ車、あるいは同じクラスの車で競うのが一番楽しいと思います。(そして一番難しいです。)
考えてみて下さい、同性能の車が、同じ(あるいは、スリップで少し速い)スピードで同じブレーキングポイントのコーナーで前車のインに飛び込んでいくんです。
飛び込んでいくってことは並ぶ、あるいはぬいてしまうってことですよね。
インに飛び込むということは、後ろにいたのに並ぶんですから、本来踏むポイントよりブレーキを遅らせてる訳です。
そしてレコードラインも外れているので滑りやすく、しかもそれでいてRがきつい分余計に減速しなければならないんです。
これって不可能なことですよね。
 つまり飛び込む方は相当無理をしているって事なんですね。
しかも実際のレースでは、接触しちゃうと相手の車も自分の車も壊しちゃうんで、そりゃー神経使うわけです。
 インに飛び込まれたら、慌てずクロスラインでクレバーに抜き返しましょう
ミスが無ければ、前を走っていいるのならば抜かれないということです。
いや、でも実際は違うぞ!
実際のレースでは、多少の速度差、セッティングの違いや、タイヤの使い方、またはドライビングで抜かれてしまうんですが、それをいかに抑えるか、私達はそのギリギリのところを車を壊さないで済むシムで楽しもうという訳です。

 2周にわたってインに飛び込んだけど、クロスでぬき返された・・・次の周、相手が立ち上がりでミスをしてインを側をキープしたので大外からたち上がり重視のクロスラインで仕掛ける、2台並んで高速コーナーへ・・・!!!
皆でそんなレース、してみたくありませんか?

 「トップグループ」や「3番手争い」なんて良く聞きますが、レースでは集団で競っている場合が多々あります。
トップカテゴリーに近い方々のレースでは、例えば3台でトップ争いをしていて、2位と3位の車でやりあっているうちに、トップが独走なんてこともよく起こりますよね?
そういったことにならない様に、仕掛けるタイミングを考えながら走ったりするんです。
つまり、仕掛ける側も、抜かれるあるいはクロスで抜き返す場合もタイムロスの無い方法や、コーナーを選んでバトルしてます。(逆に相手がタイムロスするような抜き方をしたり・・・)
 Level-Rではタイヤが減ってグリップダウンなんてことは起こりませんが、実際のレースでは前半に強いセッティング、後半に速いセッティングという物が存在するので、「今のうちに逃げておかなくちゃ」とか、「今はちょっと我慢して」なんてこともあるかもしれません。

おまけ (あくまで私の考えです)

 インに飛び込み、自分のラインをキープする目安として自分の前輪が相手の後輪より前へ出る(出せる*1)こと。 *1実際は飛び込んでしまうと止まりきれない場合が多く、結果相手がクロスを取らない場合は、押し出してしまったり、最悪接触したりします。
かぶせる側は、自分の後輪が相手の前輪より前であること。
インを取ったと言えるのは相手がコーナリングを開始する前。(高速コーナーは除く)
競っている相手のライン、車1台分空ける事。
 万が一(というか、有る事ですが)、他車と接触して相手をスピンさせてしまい、自分はそのまま走り続けることが可能だった場合など、他のレースシム系サイトなどで、スピンさせた相手を待って先に行かせるといった行為がありますが、コース上でスロー走行や止るといった行為が(已むを得ない場合を除いて)そもそも危険行為なので、「ゴメンなさいっ!!!」と心の中で思いっきり叫んで、まずはレースを完走し、その後目いっぱい謝るのが良いと思います。
実際のカートレースなどでもそうしています。(例えスピンさせた相手だろうが、レース中に譲る行為自体が有り得ないし、もしやったとしたら、チームから袋叩きにあうでしょう・・・)
 とは言っても、なんで止って待ってるんだ?などと文句を言っている訳ではありませんよ、譲って先に行かせる気持ちも理解できます。

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